2005年度

恒例の2005年度よか薬会(福岡支部)総会・講演会・懇親会は、11 月12 日(土)に日航ホテル で開催されました。総会では正山征洋教授(学部長)に大学の近況をご紹介いただきました。 お話しの最大のポイントは、今年4 月から実施された薬学教育6 年制化の問題です。九大の 定員は1 学年80 名中、4 年制(従来型)の研究者養成をめざす創薬科学科50 名、薬剤師養 成目的の6 年制の臨床薬学科30 名となっています。

統計によると (http://passnavi.evidus.com/teachers/month/0510/05102_1.pdf)、国立大学 系、中でも旧帝大系(旧6と呼ばれた)では4 年制コースの定員の方が多く (因みに東大ではな んと、72 名vs 8 名)、私学では殆ど6 年制で、4 年制があっても薬剤師養成を標榜していま す。新システムは私たち卒業生には分かりにくいのですが、国立−私学における定員間差の 実情が新システムの特徴をあらわしているように思われます。

つまり、明治から戦後10 年弱の間に存在した旧制の国立大薬学部(東大、ずっと遅れて京大、 戦後に九大が加わった)と、薬剤師養成の薬学専門学校(たとえば九州では、現熊本大学およ び長崎大学薬学部のそれぞれ前身である熊本薬専、長崎薬専)が並立していた時代、つまり 研究者養成と薬剤師養成の役割分担が学校種別で決まっていた旧制時代の形に、現国立大 系も含めて、いずれ二分化していくのではないか、というのは乱暴な見方でしょうか。評価につ いては様々に議論されていますが、薬友会関西支部ホームページの「支部便り No.8」(http:// yakuyu.net/sibudayori_no8.htm) が参考になります。九大の薬学は虻蜂取らずに陥ることなく、 高度の研究に裏打ちされた研究者養成教育と医療−臨床薬学現場でのすぐれた能力と行動 力を有する指導者志向の薬剤師育成に実を挙げられますよう念願しています。

講演会では、九大理学研究院附属地震火山研究センター長の清水洋教授より『九州の地震 発生のしくみと福岡県西方沖地震』というご講演がありました。博多湾から福岡県筑紫野市まで 約25 `にわたっている活断層、「警固断層」は、「福岡県西方沖地震」を起こした震源と余震 源が分布する海底断層の延長線上にあり、「福岡県西方沖地震」で活動を促す力がかかっ た。その結果、警固断層が30 年以内に地震を起こす確率がかなり高くなったと考えられ、「断 層周辺の都市計画を見直すなど対策が必要」である。清水先生はご自身の研究成果をまじえ つつ詳しいデータをもとに説明され、3 月20 日に激しい揺れを経験した私たちに鮮烈な印象 を与えられました。

総会写真2005