まことに月日の経つのは早いもの、この「ご案内」をよか薬会会員のみな様にご覧い ただく頃には昨年のよか薬会総会・講演会・懇親会からはや10ヶ月余りが経とうとして いますが、皆様には恙なくご健勝のこととお慶び申し上げます。この間、やはり日本は 揺れ動き続けてきました。昨年の衆議院選挙での自民公明の大勝で民主党は政権の座を 追われ、先の参議院選挙でも数の上では自公の完勝に終わり、衆参で圧倒的な力を持つ こととなりました。しかしながら、内政、外交、憲法など、解決すべき、あるいはこれ から生じてくる重大なテーマが山積しています。これから先、どういう日本をつくって いくのか、国民一人一人が重い責任を背負っています。喧々諤々、活発、声高に議論し ていくことが大切だと思います。 ![]() |
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会次第
総 会 よ か 薬 会 報 告: 庶務(山下正義 28回生)、会計(一木孝治 48回生) 九大薬学部報告:井上和秀氏(22回生)九州大学大学院薬学研究院主幹教授・研究院長 「九大薬学の現状:新研究棟建設」 講演会 講 演 甲斐 明美 氏 (24回生) 東京都健康安全研究センター 微生物部・微生物部長 「食中毒のリスクを低減させるための課題」 日 時 2013年11月9日(第二土曜) 17時 〜20時30分 場 所 福岡ガーデンパレス 〒810-0001 福岡市中央区天神4−8−15 |
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【講演要旨】 九州大学薬学部を卒業以来、東京都健康安全研究センター微生物部に
勤務している。仕事は、食の安全・安心を確保するために、微生物学的な検査、調査・ 研究等を行うことである。わが国で最も多く発生する食中毒は、従来は、腸炎ビブリオ やサルモネラ属菌によるものであった。1998年(平成10年)に発生した腸炎ビブリオ食 中毒は839件、サルモネラ食中毒は757件であった。しかし、これらの菌による食中毒は 激減し、2012年(平成24年)には、腸炎ビブリオ食中毒9件、サルモネラ食中毒40件とな った。一方、代わって増加したのが、ノロウイルス、カンピロバクター、腸管出血性大 腸菌O157などによる食中毒である。2012年には、ノロウイルス416件、カンピロバクター 266件、腸管出血性大腸菌16件が報告されている。何故、腸炎ビブリオやサルモネラ食中 毒は激減したのか、減少しない食中毒は、何が課題であるのかを考察してみたい。ま た、併せて、細菌検査法の進歩と最近のトピックスについても紹介したい。 |
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【甲斐明美氏プロフィール】
1975(S50)年 九大薬学部卒業(薬剤学教室)、薬学博士。卒業と同時に東京都立衛生研究 所微生物部勤務、2003年組織改編により東京都健康安全研究センター 微生物部、2009年 同センター微生物部長 〔研究分野〕腸管系病原菌(大腸菌,カンピロバクター、腸炎ビ ブリオ等の食中毒起因菌)に関する細菌学,生態・疫学。著書多数 〔その他〕文部科学 省、厚生労働省などの各種委員会委員 |
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